もう「家族のため」だけで選ばない―自分のために選ぶとは

query_builder 2026/10/28
家族支援
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前回は、人は1日に35,000回の選択をしている、その選択に柱を持たせることで毎日の生活が積み上がっていく、というお話をしました。
今回はそこに「ケアラー」「家族」ならどうするか、を考えてお話したいと思います。

私たちケアラーには、そもそも洗濯時の柱はあります。しかしそれが偏ってしまっていませんか?


1.「家族のため」だけで毎日を過ごしていませんか

ケアラーとて、毎日無数の選択をしていることは同じです。
ただ普通と違うのは「なんとなく」があまりないことです。
明確な判断軸があります。「家族のため」です。


  • 朝起きる時間
  • 食事のメニュー
  • 忙しい時、どれくらい残業するか
  • 休日にどう過ごすか
  • 寝る前に何をするか


のような自分の行動にすら「家族への配慮」が浸透しています。
というより、まず第一に家族への配慮で選択・行動することがクセになっているのではないでしょうか。

緊急時や状態が良くないときならそれは「役割」として必要でしょう。
しかしそうではない時まで「家族のため」だけで選択していませんか?


2.「家族のため」だけで選び続ける毎日が、何を引き起こすか

家族のため、が、駄目なわけではありません。
家族のため「だけ」になっていることが問題なのです。

家族のためだけで自分自身の選択すら左右するようになると、どんな状態に陥るでしょうか。

「家族のためだけ」で判断していると自分は思っています。まるで自分の身体や意思を使って家族の意図を代弁しているようなイメージかもしれません。
しかし実際に選択・行動するのは自分自身です。他人から見ればそれが「あなたの意思」です。当然、責任もあなたに付加されます。

ケアラーとて自分自身の意思や欲求はあります。でも「家族のためだけ」で選んでいるつもりだから、自分の意思を汲んだ自覚はありません。

すると、「やっていること」と「やりたいこと」と「やるべきこと」がぶつかり合って葛藤、摩擦を引き起こします。
スムーズに物事が進めばまだいいのですが、思ったような結果にならなかったり壁に突き当たった時、迷いが生じます。
そして「こんなはずじゃなかったのに」「私は頑張って来たのに」という不満が生まれます。

ただしケアラーは不満を誰か他者にぶつけたりしません。不満すら「自分の責任」として捉えます。つまり自責感情が高まってしまうのです。
そのまま続ければ、「頑張っているのに不満が募る」という矛盾で、自信喪失すら引き起こしてしまいます。





3.「自分のため」と考えると抵抗がある理由

では、「家族のためだけ」ではない選び方をすればいいか、というと、そこもスムーズに進まないのがケアラーです。
「家族のため」の対極は「自分のため」ですよね。厳密にいえば対極でも反対でもないのですが、言葉の意味ではそうなります。

「自分のために選ぶ」と考えると、「う~~ん」となってしまう。
その理由は2つあります。



➊「自分のため」に選んだ結果が「家族のためにならなかった」ときの影響が怖い。
➋家族を支える立場になってから「自分のため」で選んでないから、選び方が分からない。



ではないでしょうか。
どちらも「自分のために選ぶことに対して、価値が意義を見出せない」から、安全安心のために、矛盾や不満を抱えつつも「家族のため」の選択を続けているのではありませんか?


4.ケアラーにとっての本当の「自分のため」とは

自分のため、に価値や意義を見出せないとはいえ、「家族のため」だけ、が苦しくなっているのも事実です。
ではケアラーにとっての最適な選択軸は何か。

「自分のため」+「家族のため+「環境配慮」をミックスした「自分たちのため」で選択することです。


  • 自分が本当に望んでいることは何か、を掴む
  • 家族が今何を望んでいるか、を共有する
  • 自分たちを取り囲んでいる人たちの事情を考慮する


実はケアラーはここまでしなければ「自分のため」で選ぶことが難しいのです。
それは頭が固いわけでも自我が無いわけでもありません。
それだけ必死に「家族を支えたい」と思っていて、それを実践するために、致し方なく「自分のため」を封印してきたのです。
ただ、一生封印し続けるわけにはいかないです。それが今の葛藤だったり不満だったり自責感情です。

家族が病気になる前と全く同じ「自分のための選択方法」は取れないかもしれない。
だからこそ、支える側として「自分はどうしたいのか」を、自分が納得して許容できる方法で実現していくことが必要なのです。




5.「自分たちのため」が、家族の未来を明るくする

日常用語として「自分のために選ぶ」と考えると、それは我儘なような、身勝手なような、周囲を顧みない自己中心主義のように感じるかもしれません。
しかし本来人は、そこまで身勝手にはなり切れません。どこかで将来を考えるし、周囲の人の意見にも接します。

そしてケアラーにとっての最大の使命は「家族を支える」ことなのですから、狭い意味での「自分のため」で動けないのは当然なのです。

しかし自分自身の意思は捨てられません。ひとである以上これも当然です。
では、どうしたらいいのか。
その答えが、「自分たち中心主義」だと、私は考えています。


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