停滞感で苦しいあなたに有効な次の一手|役割を再定義する
やるべきことはやっている。努力もしている。
それなのに、前に進んでいる実感がない。
むしろ同じ場所に留まっているような停滞感が苦しい。
そんな状態に心当たりはありませんか。
大きな失敗があるわけでもないのに、なぜか手応えがない。
この違和感の正体は「やり方」や「努力量」ではなく、もっと別のところにあります。
この記事では、停滞感が生まれる構造と、そこに感じる苦しさから抜け出すための視点を整理します。
1.停滞感は、それだけで苦しい
頑張ってるのに、前に進みたいのに、進めない。
このやり方でずっと何とか出来て来たはずなのに。
だから間違っていないはずなのに。
なのに、前に進めない、立ち止まっている感じがする、同じところから抜け出せない、もしかしたら後退しているのかも、時間がどんどん過ぎていくことを加味したら状況は悪化しているのかもしれない……。
なぜ、停滞感はこれほど苦しいのでしょうか。
一つには「理想の現実のギャップ」が苦しいから、と言えます。
理想、または予定では「いつ頃には状況はこうなっているはず」だった。
けれど実際にその時期になっても予定していた状況になっていない、という「現実」。
理想通りになっている自分と、そうなっていない現実の自分の間に生まれる「不一致感」が、脳は「危険」とみなします。
予定通りに進捗するからその先の未来も安泰と思える。そうじゃないなら未来を考えることは「不安」のタネになります。
努力が実っていないと感じる無力感、そして自己不一致による未来への不安感が、私たちを苦しめていると言えるでしょう。
2.あなたの停滞感には構造がある
充分以上に努力していて、やり方も間違っていないと思っている。
誰かが邪魔しているわけじゃないし、タイミングだって今やるべきこと。
それでも停滞感、つまり「理想通りの状態へ進んでいない」と感じるのは何故でしょうか。
そこには「停滞せざるを得ない構造」があるのです。
図を見てください。
あなたはこの4つの要素にそれぞれ自分なりの意味を与えて、判断・選択・行動しています。
前提とは、あなたにとっての「当たり前」です。
物事は前提通りに進む、という考えの元で「ではどうしようか」という思考がスタートします。
役割とは、あなたが背負っている役目と、そこに付随する責任のことです。
前提を元に考えたあなたの役割を果たすために今頑張っているのです。
機能とは、役割が予定通り遂行された場合の効果・影響です。
範囲とは、機能がどこまで・誰まで影響し関わってくるのか、です。
ずっとあなたはおそらくこの「役割」を中心に考えてきたことでしょう。
ですがその役割、もしかしたら「今」には不適合かもしれません。
例えば、あなたは転職して今の会社に中途入社した社員だとします。
入社して数ヶ月は「新入社員」という役割を負っていたでしょう。だからそれにマッチする思考・判断・行動を「良し」としていた。
大体どれくらいの期間が経つと「新入社員」ではなくなるのか、って、会社によって違いますよね。それも誰かが「今日からは新入社員じゃないから」と言ってくれるわけでもありません。
だから気づかないうちに、入社当時の役割を続けていきます。
しかし、周囲はもうあなたをそういう目で見ていないとしたら。
周囲が求めるものと、あなたの役割がズレてしまっています。
あなたは「新入社員が果たすべき役割」として今の問題に向き合っている。
けれどその問題は、新入社員が背負うものではないとしたら。
停滞し、先へ進めないのは当然ですよね。
つまりあなたの停滞構造は、この「役割」が更新されていないから起きているのです。
3.どうやって停滞感から抜け出すか
自分が認識している役割と、今現在の状況で実際に背負っているはずの役割がズレている。
これが、あなたが停滞感から抜け出しきれない理由です。
『なるほど、じゃあ役割を変えればいいんですね!』
と思った方、実は違います。
それはきっとまた違う迷子になります。
なぜなら役割を変えるって、そんな簡単にできることではないからです。
役割って、なんだと思いますか?
妻とか夫とか、母とか父とか、〇〇会社の××部長とか、△△地区の自治会長とか、そう言うのではないのです。
『自分がどんな形で社会と関わりたいのか』を言葉にしたもの、それが役割です。
先ほどの新入社員の例でいくと、例えば『早く会社のやり方に慣れて、既存メンバーに受け入れてもらうこと』が自分の役割だと思っていた、とします。
これも価値がある役割ですが、このスタンスで仕事をすると、優先すべきは自分の考えや過去の経験を生かしたアイデアではなく『今の会社なら何が歓迎されるのか』になります。
しかし周囲は『もう入社して〇ヶ月経つし、経験者なのだから自分達では出せない案を出してくれる人だ』と期待しているとしたら、どうでしょう。
一致してないですよね。
だから、役割を見直すことが、停滞感で苦しい今を終わらせるために必要になってくるのです。
4.停滞感を解決する「役割の再構築」とは
そしてこの「役割」を生むのが、「前提」です。
今のあなたが何を当たり前と思っているのか。それを表現するのが「役割」なのです。
ということは、停滞感で苦しい状態から抜け出すためには、あなたの持つ前提から見直す必要があります。
役割を変えればいい、という考えでは解決しない、と申し上げたのはそういう理由からです。
この役割を生む前提とは、では、どこから来るのか。
それがあなたの「価値」です。
価値とは、あなたがどういう人間でありたいか、どんな人生を生きたいか、を、言葉にしたものです。
図にするとこんなイメージです。
自分が「どんな人間でありたいか」という価値観を再確認する。そしてより深める。
それを元に、今の自分が毎日使う「前提」=当たり前を更新する。
この前提を土台にして、自分の役割を再構築、ブラッシュアップする。
この流れです。
何か新しいスキルを覚える必要もないし、未知の知識を学ぶ必要もありません。
必要なのは「自分がどんな生き方をしたいと思っているのか」という、自分の根幹です。
これをしっかりと、自分が「うん、そうだ、その通りだ!」と思うところまで深掘りすること。
そこに納得出来れば、前提も、役割も、波及するように再定義されます。
5.停滞させる役割 vs 前に進める役割
役割、という言葉の意味をご理解いただけたでしょうか。
これは地位でも役職でも続柄でも肩書きでもありません。
自分がどんな生き方をしたいと思っているか、を、毎日の活動に合わせて言語化したものです。
一つご注意いただきたい点があります。
役割を考えた時に必ずセットになる「責任」をどう捉えるか、です。
責任とは、自分以外の他者がいるから生まれます。
責任を果たすのは簡単なことではありません。けれどそれでも頑張って果たそうとするのは、それが自分一人の問題ではないからです。
となると、責任を果たす、とは、自分以外の誰かを満足させること、という考え方になりますよね。
自分以外の誰かを満足させるにはどうしたらいいのか、という視点が重くなると、流れに流れて「べき思考」にたどり着いてしまいます。
べき思考とは、「本来の自分の気持ちよりも『〜すべき』『〜であるべき』という義務や理想を優先して自分を縛ってしまう考え方」です。
こうなると、役割の元の元になっている自分の価値が消えてしまいます。
するとまた「前提」との間に矛盾が生じます。
また同じ停滞感に苦しむことになります。
責任は、自分がガチガチに作りこまないようにしましょう。
役割をしっかりつかんだら、責任は状況ごとに確認し、それを果たすことを「タスク」を通じて実現しましょう。
責任は大事です。しかし、あなた自身の価値を放り出すほどの価値はありません。
あなたが手放してはいけないのは責任ではなく、価値と、それに紐づいたあなた本来の「役割」なのです。
6.まとめ
停滞感で苦しいとき、私たちは「もっと頑張るべきか」「やり方を変えるべきか」と考えがちです。
しかし今回見てきた通り、問題はそこではありません。
今のあなたが前に進めないのは、努力不足でも能力不足でもなく、「今の自分に対して使っている役割」が現状とズレているからです。
そしてその役割は、あなたの前提、さらに言えば価値から生まれています。
だからこそ、役割だけを変えようとしてもうまくいかない。
必要なのは、自分がどんな価値を持ち、どんな生き方をしたいのかを起点に、前提と役割を一貫して見直すことです。
ここが整理されると、「何をすべきか」ではなく「なぜそれを選ぶのか」が明確になり、迷いや停滞は自然と解消されていきます。
もし一人で考えても同じところに戻ってしまうなら、それは前提の中で思考が循環しているサインです。
その場合は、外から構造を整理することが有効です。
メルマガでは、この「価値→前提→役割」を実際にどう言語化していくのかを具体的に解説しています。
停滞感からの解放を目指すなら、ぜひチェックしてみてください。
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